技の研究 · 関節技

腕緘仕組みと上達のポイント

胸で受を抑えたまま、曲がった片腕を自分の両腕で絡め、相手が合図できる範囲と速さでだけひねります。腕緘がうまくいかない最も多い原因は、手を自由にするために抑えを手放してしまうことです。その仕組みと練習方法をまとめた詳細ガイドです。

正式表記
腕緘
名称の意味
腕を絡める(緘める)関節技
分類
固技 · 関節技
扱う位置
受は仰向け。取は受の右側から上体を横切って抑え、受の曲がった左腕(遠い腕)を絡めて外側へひねる

下の抑えがあってこそ成り立つ、曲げた腕の関節技

腕緘(うでがらみ)は腕を絡めて極める関節技で、講道館の分類では固技のうち関節技に属します。IJFの定義は「いくつかの体勢のいずれかから、両腕で相手の片腕を絡め、外側または内側へひねって相手の肘を制する」というものです。腕を伸ばして極める関節技との違いは三つあります。受の腕が曲がっていること、取が両腕でその腕を絡めること、そして肘を伸ばすのではなく、二つの方向のどちらかへのひねりで制することです。

定義が「いくつかの体勢」を認めているので、腕緘は一つの形というより、絡め方の一群です。このガイドでは、どの説明でも腕と方向がはっきり特定できるよう、基準となる形を一つに決めています。

このガイドの左右の基準:受は仰向けです。取は横四方固のときと同じように、受の右側から胸と胸を合わせて受の上体を横切っています。攻めるのは受の左腕(遠い腕)で、肘が曲がり、手が受の頭の近くにあります。基準とするひねりは、このガイドで外側と呼ぶものです。受の手は頭の横の畳の上から始まり、手首が畳の上を受の腰の方へ滑っていく間に、肘がわずかに持ち上がります。IJFの定義は「外側または内側」とだけ述べており、どちらの腕の形を外側と呼ぶかは示していません。そのため、ここでの呼び方は編集上の解釈であり、講道館の実演に照らして確認が必要です。もう一方の方向は第12項で説明します。反対側で行うときは、すべてを左右反転させてください。

目にする呼び名:ローマ字ではude-garami、ude garamiと書かれます。英語ではIJFの英語表記である「entangled arm lock」や、一般に教えられる組み方の形を表す「figure-four armlock」が使われます。他の格闘技では「キーロック」などの通称も使われます。どの呼び名も、どちらの方向へひねるかは示していないので、記録には方向を書いておきましょう。

想定する読者:指導者の監督下の寝技ですでに確実に抑えることができ、指導者から関節技の手ほどきを受けている柔道家です。回転は肘をまたいで働き、肘を通して肩にも及びます。曲がった腕では、見た目にはほとんど動きがなくても感覚が強まっていくことがあります。そのため、腕を伸ばす関節技以上に、ゆっくりと、相手が調節できる圧力で行うことが大切です。安全と、関節技を使ってよい条件についての決まりは、第4項の最後に一度だけまとめています。

公式の形と、横からの抑えから入る指導例

講道館 · 腕緘の公式実演(講道館 × IJFアカデミー「100の技」シリーズ、2021年5月16日公開、1分31秒)
YouTubeでこの動画を開く。埋め込みプレーヤーが使えない場合は、元の動画をご覧ください。

この公式実演について確認したのは、同一性、公開元、公開日、長さであり、内容ではありません。そのため、このページでは実演者の持ち方を説明していません。IJFの定義は外側へのひねりも内側へのひねりも認めているので、まずどの形と方向が示されているかを確かめ、そのうえで次の点を見てください。

  1. 手が働いている間、取の胸はどこにあるか。受は仰向けに抑えられたままか。それとも取が腕に手を伸ばすために体を浮かせているか。
  2. ひねる前の受の肘の角度。腕は曲がっているか。ひねっている間も、その曲がりはおおよそ同じに保たれているか。
  3. 二本の腕のつながり方。取の一方の手が受の手首を持ち、もう一方の腕が受の上腕に回っているか。その二本目の手は最後にどこに収まるか。
  4. 仕上げで動くもの。畳の上を滑る受の手か、上がっていく受の肘か、あるいはその両方か。
welcomematstevescott · 両手と両腕で腕緘の形を作る(2021年8月27日公開、4分47秒)。独立した指導者による参考資料です。
YouTubeでこの動画を開く。埋め込みプレーヤーが使えない場合は、元の動画をご覧ください。

公開元の説明には、「スティーブ・スコット・コーチが、横からの抑えから腕緘への基本的で効果的な移行を紹介する」とあります。私たちはこの動画を見ておらず、説明者の指導内容として何かを紹介することはしていません。掲載しているのは、説明に書かれた主題がこのガイドの基準の場面と一致しているからです。見るときの問いは一つです。手が腕に向かっている間、上の人は何で抑えを保っているか。その答えを公式実演と比べ、自分の形にどの細部が当てはまるかを指導者に尋ねてください。

機会は、受の肋骨から離れた曲がった腕

腕緘には、曲がっていて、肘の周りに取の腕を差し入れる空間がある腕が必要です。しかも、その間も取の胸が受を仰向けに抑えていなければなりません。肘が受の脇に密着していれば、絡めるものがありません。腕が伸びていれば、曲げた腕をひねる形は使えませんが、腕を伸ばす関節技なら使えるかもしれません。

横からの抑えの下から、受が頭や肩を押してくる

受の右側から横四方固で抑えていると、受は左腕を上げ、肘を曲げたまま取の頭、首、遠い肩を押してくることがよくあります。その腕は頭側の畳の近くにあり、受の肋骨から離れています。これが基準となる機会です。この機会が続くのは取の胸がつながっている間だけです。腕をつかもうとして体を浮かせれば、受が欲しかった空間を与えることになります。

受が取の背中に手を回す、または帯を取りにくる

下の人が取の上や背中越しに手を回して持とうとすると、肘が曲がって浮いたままになることがあります。受の手が最終的にどこに来るかで、どちらの形が可能かが分かります。手が受の頭の横へ戻ってくるなら基準の形です。手が低い位置、つまり受の腰の方や取の背中の後ろにとどまるなら、それはもう一方の方向に属し、別の指導が必要です(第12項)。始める前に形と方向を言葉にしておいてください。関節技の途中で方向を変えると、受に何の予告もなく肩への負荷が逆向きになります。

馬乗りや頭側からの抑えの下から、受が腕で支えを作る

縦四方固や上四方固から、曲がった腕で支えを作ってくる場合も、その腕を絡められます。体の位置関係は横からの場合と異なるので、それぞれを別の指導による経路として扱ってください。

腕緘が適切な答えでないとき

受の肘が肋骨に密着しているなら、抑え続けます。受が腕を伸ばして押してくるなら、その伸びた腕には腕挫十字固の方が合うかもしれません。胸の圧力を手放さなければ腕に届かないなら、関節技を試すより抑込技の方がおそらく価値があります。

抑える、曲げる、絡める、そしてゆっくりひねる

作業の順序は、胸の抑えを保つ、肘を曲げたまま手首を畳に留める、もう一方の腕を差し入れてつなぐ、そして受が調節できるゆっくりしたひねり、です。以下の説明は基準の左右(取は受の右側から横切り、受の左腕を攻める)に沿っています。IJFの定義が定めているのは要点だけです。取の両腕で受の片腕を絡めること、そして外側か内側へのひねりで肘を制することです。胸の抑え、畳の上の手首、4の字の組み、滑らせて持ち上げる動きは、一つの形について一般に教えられている細部であり、定義上の事実ではありません。それぞれを講道館の実演に照らして指導者と確認してください。

  1. 胸を受の胸に着けておく

    取の胸は受の上体を横切ったまま、膝と腰は最後まで横からの抑えの土台を保ちます。これによって、受が取の方へ向いたり、ブリッジでひねりを逃がしたりするのを防ぎます。確かめ方:入る動作のどの瞬間でも、胴を動かさずに抑込技へ戻れるでしょうか。戻れないなら、体が浮いています。

  2. 左手で受の左手首を畳に留める

    取の左手(受の頭に近い方の手)で受の左手首を持ち、受の肘を曲げ、前腕がおおよそ受の頭の方を向く形で、頭側の畳に置きます。持つのは手首であり、手のひらや指ではありません。確かめ方:受は腕を伸ばしたり、肘を肋骨の方へ引き下ろしたりできるでしょうか。どちらかが楽にできるなら、手首が留められていないか、取の胸が腰の方へ寄りすぎています。

  3. 右腕を受の上腕の下に差し入れる

    取の右腕を、肘に近いところで受の左上腕の下に通します。4の字(フィギュアフォー)の形では、右手で自分の左手首を握ります。これで受の腕は取の両腕に包まれます。これが名前にある「絡み」です。確かめ方:取の右前腕がどこにあるかを指導者に見てもらいます。肘に近い上腕の下にあるべきです。前腕の下にあると、ひねりが手首に働いてしまいます。

  4. 肘の曲がりを一定に保つ

    制御は、肘が曲がったままであることにかかっています。伸びる方向へ開けば絡みが緩み、完全に閉じてしまえば回す余地がなくなることがあります。確かめ方:ひねる前に必ず、教わった位置と肘の曲がりを指導者に比べてもらい、安定していることを確認します。

  5. 外側へ少しずつひねる

    基準の形では、受の手首が頭の横から腰の側へ畳の上を滑り、取の右前腕が受の肘をわずかに持ち上げます。この動きは、つながった両腕をゆっくり回すもので、決して急に引くものではありません。その間も胸での抑えは続けます。確かめ方:回している途中で指導者が「そのまま」と声を掛けたら、圧力をその場にとどめたまま即座に止められるようにします。

  6. 感覚の場所を確かめてから判断する

    IJFは目的を、肘を制することとしています。曲げた腕のひねりでは回転が肩にも伝わり、受は先に肩で感じることがあります。肩の感覚は肘の感覚とまったく同じく参ったの合図であり、「まだ極まっていない」しるしではありません。確かめ方:最初に回したとき、受はどこで感じるかを伝えます。手首なら持ち直します。急に感覚が来たなら、回す幅を小さくします。肘か肩なら参ったをし、取は解きます。

すべての反復に解き方を組み込む

参ったか「止め」があったら、まず回転を止め、次に受の肘を畳へ下ろしながら受の手を頭の方へ滑らせて戻し、それから4の字の組みを解きます。腕がひねられたまま組みを解くと、負荷が残ることがあります。解く間も胸での抑えは保ちます。

すべての反復で守る関節の安全ルール:指導者の監督下で行う。回す前に制御を作る。圧力は徐々に掛け、強さは受が調節する。受ははっきりした感覚を覚えた最初の時点で参ったをする。参ったは即座に解く合図である。急に引いたり、急にひねったりしない。抑えている間、首や背骨に圧力を掛けない。そもそも関節技を使ってよいかは、年齢区分、段級位、大会によって決まる。抵抗のある練習の前に指導者に確認する。以降の項では、これらのルールを繰り返さずに前提としています。

位置ではなく、連動についての五つの手がかり

第4項では、止まった状態でそれぞれの接点を確かめました。ここでの手がかりは、それらがどう連動して動くかを確かめるものです。腕緘がたいてい崩れるのは、この部分です。1セットに一つを選び、回転なし、またはごくわずかな回転で行います。

  1. 手は動き、胸は残る

    頭側の手が受の手首へ向かうとき、胸がそれについていかないようにします。確かめ方:手を伸ばしている間、見ている人は受の遠い(左の)肩甲骨を見ます。それが畳から浮いたら、胸が手と一緒に動いています。

  2. 手首が畳に着いてから差し入れる

    右腕が上腕の下へ動き始める前に、受の手首が頭の横の畳に着いているようにします。確かめ方:手首が畳に着くのと、右腕が動くのと、どちらが先だったかを見ている人に言ってもらいます。

  3. 形を言い、次に方向を言う

    毎回の反復で最初に回す前に、「曲がっている」(または「伸びている」)と、意図する方向を声に出します。確かめ方:声に出したか、そしてそれが正しかったか。受の腕が伸びていたなら、「伸びている」という言葉は回さないことを意味します。

  4. 回しても曲がりが残る

    最初に感覚が来たときの肘の角度は、始める前と同じに見えるはずです。確かめ方:指導者が受の足の側から二つを比べます。角度が開いているなら、肘が一緒に上がらないまま手首だけが滑っています。

  5. 逆の順序で解く

    回転を止め、受の手を頭の方へ戻し、それから組みを解きます。その間も胸は下げたままです。確かめ方:指導者の「解け」の声で、4の字の組みは最後に解かれているでしょうか。

1セットの中で同じ手がかりが2回できなかったら、力を加えるのではなく、第10項の第1段階に戻ります。

腕がほどける理由、抑えが崩れる理由

形が最初に変わった時点から原因を見立てます。それぞれの項目は、指導者が確かめるための仮説です。

「受が腕を伸ばし、するりと抜ける」

考えられる原因:手首を持っていても畳に留めていなかった。差し入れた腕が手首の近くにあり、曲がりを保てなかった。あるいは、腕を伸ばす受の押しで取の胸が浮いた。

見分け方:肘の角度と取の胸を同時に見ます。先に腕が伸びるなら、手首の留め方か前腕の位置が問題です。先に胸が浮くなら、土台が問題です。

修正:差し入れる前に手首をしっかり畳に留め、肘の近くに腕を通します。それでも受が腕を伸ばすなら、その伸びた腕は十字固に合うかもしれません。第7項を参照してください。確かめ方:同じゆっくりした伸ばす押しに対して5回入り、曲がりを保てた回数を数えます。

「受の腕の下に自分の腕が入らない」

考えられる原因:受の肘がすでに畳か肋骨に近い。取の胸が腰の方へ寄りすぎて、受の上腕が取の体の下にある。あるいは、離れすぎた位置から手を伸ばしている。

見分け方:受の肘の下の空間を見ます。空間がなければ、機会そのものがありません。空間はあるのに届かないなら、取の位置が間違っています。

修正:空間があるなら、接触を保ったまま胸を少し受の頭の方へずらし、それから差し入れます。空間がないなら、抑えを保って受が押してくるのを待ちます。確かめ方:短い攻防の中で、空間がないまま始めた試みと、空間があって始めた試みを記録します。前者はゼロになるはずです。

「受が自分の方へ向き、ひねりが消える」

考えられる原因:両手を自由にするために胸を浮かせた。近い側の土台がずれて、受の腰が回れるようになった。あるいは、回転そのものが速すぎて向き直りを誘った。

見分け方:受の足の側から撮影します。受の腰が先に回るなら土台の問題です。腕が回るにつれて肩が先に回るなら、速さか胸の問題です。

修正:腕が働いている間、横からの抑えの土台と胸の重さを変えずに保ちます。体を浮かせなければ届かないなら、その位置からは関節技は使えません。確かめ方:受は毎回同じゆっくりした向き直りを試し、胸だけでそれを止められたかを記録します。

「受が手首で感じる」

考えられる原因:差し入れた腕が前腕の下にある。留めている手が手首を持つのではなく、受の手を曲げている。あるいは、ひねる間に4の字の組みが受の腕の先の方へずれた。

見分け方:動きを止め、どの接点が動いたかを指導者に見てもらいます。

修正:解いてから、前腕を肘の近くに、手を手首そのものに置いて作り直します。手首に負荷がかかるひねりを続けてはいけません。確かめ方:毎回の反復で、ごくわずかに最初に回したときに、どこで感じるかを受が伝えます。

「ひねっても何も起きない」

考えられる原因:受の肘が畳に平らに着いたままで上がっていない。曲がりが開いている。あるいは、受が自分の柔道衣や帯を手で握っていて、腕が回らない。

見分け方:肘の高さ、肘の角度、受の手の順に確かめます。

修正:特定した原因一つに対処します。受が手を自分の体につないでいる場合は、抑えを保ち、その防御は指導者と取り組む別の課題として扱います。握りを力ずくで引きはがそうとしてはいけません。確かめ方:指導者が確認した形からゆっくり回し、最初の感覚がそもそも来るか、どこに来るかを記録します。

「関節技の形は取れるが、抑込技を失う」

考えられる原因:関節技を攻防の終わりとみなしている。腕に集中するうちに脚が土台から離れる。あるいは、受が防御すると抑えを解いてしまう。

見分け方:試みのたびに、受がまだ仰向けだったかを記録します。

修正:「受がまだ抑えられている」ことを成功の条件に含めます。受が横向きになって終わった試みは、惜しかった試みではなく、位置を失ったものとして数えます。確かめ方:1セットの中で、関節技で終わった試み、抑えを保った試み、逃げられた試みの数を数えます。

差し出された腕の曲がりを読む

ここでの経路はどれも、すでに制している抑えから始まり、腕の状態が合わなければ、その同じ抑えで終わります。これらは編集部による練習の型であり、リンクした動画の内容を説明したものではありません。

抑込技から関節技へ

横四方固から遠い腕への腕緘へ

開始:受の右側から横四方固で抑えています。相手の反応:受が左腕を上げ、肘を曲げたまま取の頭か遠い肩を押してきます。次の動作:胸を下げたまま、頭側の手で受の左手首を捕まえ、受の頭の横の畳に留めます。もう一方の腕を上腕の下に差し入れて絡みを完成させます。中止・やり直し:差し入れる前に受の肘が肋骨へ戻ったら、腕はあきらめて抑えを保ちます。手を伸ばした隙に受が向き直ってきたら、まず抑えを作り直します。

曲げた腕と伸びた腕の行き来

腕緘と十字固の行き来

開始:受の左手首を留め、腕緘のために腕を差し入れているところです。相手の反応:受が腕を強く伸ばして防御します。次の動作:伸びた腕はもう腕緘には合いませんが、伸びた肘に働く十字固には合うかもしれません。十字固は攻める腕の側から行うものと定義されているので、これは受の左側へ回り込むことを意味します。長い移行なので、指導者から教わっている場合に限ります。逆の流れも起こります。十字固に対して腕を曲げて防御する受は曲がった腕を差し出すことがありますが、十字固の位置からのそれはこのガイドの基準の形ではないので、別の指導による経路として扱ってください。中止・やり直し:切り替えによって抑えを失うなら、抑えを保ちます。

関節技が決まらなかった後

腕緘から袈裟固や上四方固へ

開始:受の左腕を絡めた形はできていますが、受がブリッジして取の方へ向き始めます。相手の反応:受の左肩が畳から離れ、腕のひねりが抜けます。向きを変えていく肩をさらに回し続けるのは安全ではありません。次の動作:まず解き方の手順で腕を解き、それから受の向き直りについていき、その角度から指導者に教わった抑えに移ります。受の頭と腕の横に収まったなら袈裟固、頭の上に来たなら上四方固などです。中止・やり直し:受が膝をついたら、合意した攻防はそこで終わりにしてもかまいません。その位置からの内側の形を教わっていない限り、受の背中の後ろへ腕を追いかけてはいけません。

馬乗りの抑えから関節技へ

縦四方固から腕緘へ

開始:縦四方固で受に馬乗りになっています。相手の反応:受が曲がった腕で取の胸や肩を押してきます。次の動作:その手首を留め、教わったとおりに胸を受の方へ下げて、馬乗りの位置を手放さずに絡みを作ります。中止・やり直し:体重を移したときに受がブリッジしてきたら、転がされながらひねりを仕上げるのではなく、抑えに戻ります。

肘を体のそばに置き、痛みを待たない

下の人は、抑えと腕という二つの問題に同時に直面します。以下の防御は、この関節技に必要な二つの条件、つまり肘の下に空間がある曲がった腕と、受の向き直りを止める胸の抑えのどちらかに働きかけるもので、それぞれに代償があります。

予防:肘を体に近づけておく

横からの抑えの下では、肘を肋骨から浮かせて押すことが主な隙になります。肘を体に近づけたまま支えを作れば、腕を差し入れる空間は残りません。

入られている途中での防御

絡みが完成する前なら、肘を肋骨へ引き戻すか、腕を伸ばすことで、曲がった腕の形をなくせます。ただし後者は、代わりに十字固に腕をさらすことがあります。教わったとおりに両手を互いに組む、または自分の体につなぐことで回転を止められますが、それは逃れではなく時間稼ぎです。

逃れ:ひねりを必要としない形にする

うまくいく経路は、回転に逆らうのではなく、回転を小さくするものです。指導者が示すように、取の方へ向き直るか、ブリッジして抑えられた肩を浮かせます。どちらも取の胸が緩んでいることが前提です。抑えが落ち着き、腕を絡められている状態に対しては、参ったをすることが正しい判断です。

取が返し技を受ける危険

両手を自由にするために胸を浮かせた取は、下の人に向き直ったり膝をついたりする空間を与えます。これが腕緘の主な戦術上の代償です(第6項の6番目の問題)。

防御する人へ:肘や肩にはっきりした感覚を覚えた最初の時点で、自由な手か足で参ったをするか、声に出して伝えてください。曲げた腕のひねりは、わずかな回転で、楽な状態から害のある状態へ変わることがあります。どこまで耐えられるかを試してはいけません。取は即座に解きます。

どの抑えから、どの曲がった腕が出てくるか

腕緘はたいてい、受が逃れようとしている抑えから生まれます。この対応表は各抑込技のガイドと一緒に使ってください。学習の手がかりであり、すべてを網羅した一覧ではありません。

抑込技から絡みへ
開始する抑え現れることがある曲がった腕保っておくべきもの
横四方固取の頭や肩を押す遠い腕(基準の形、外側へのひねり)受を横切る胸。膝を戻させない腰の制御
袈裟固取の顔を押す、または取の背中越しに伸びてくる遠い腕頭側の制御と抱えた近い腕。ブリッジに耐える土台
崩袈裟固取の体に回してくる遠い腕近い腕の制御と胸のつながり
肩固機会はまれ。受の近い腕は、抑えの中ですでに頭に押し付けられている抑えそのもの。関節技を試せば、たいてい抑えを手放すことになる
縦四方固肘を曲げて取の胸を押すどちらかの腕上体の上にかけた体重と脚の位置
上四方固取の腰や肩を押す腕頭側からの上体への圧力

抑えと関節技のどちらを選ぶか

どの行も、同じ判断を迫ります。抑えを危険にさらしてまで関節技を狙う価値があるか、です。抑えがどれだけ落ち着いているか、腕が差し出されたのか、こじ開けなければならないのか、そしてその攻防が何のためのものかを考え合わせます。課題が「抑えを保つ」である位置限定の攻防では、胸が緩む関節技の試みは、たとえ決まったとしても誤った判断です。

表にない抑え、例えば後袈裟固や崩上四方固からは、手を伸ばす前に同じ三つの問いを立ててください。自由な腕は曲がっているか。その肘の下に空間があるか。両腕をその腕に向けている間も、胸をその場に保てるか。これらのガイドでは、腕の制御は関節技ではなく抑えの一部として扱っています。そこから腕緘へ移る経路は、指導者に教わるものです。

関節技の後

練習では、参ったがあれば解いてやり直します。受がひねりから逃れても仰向けのままなら、まだ抑込技の中か、そのすぐ近くにいます。抑えを作り直してください。受が横向きや膝立ちになったら、次の課題は上からの制御かやり直しであり、より悪い位置から二度目のひねりを狙うことではありません。練習全体の組み立てについては、寝技の練習ガイドを参考にしてください。

止まった腕から、抑えの下での判断へ

指導者が見ている中で基準を満たしたら次へ進みます。進歩とは、参ったを取った数ではなく、制御、判断、きれいな解き方のことです。

  1. 回転なしで絡める

    受は基準の位置で、左腕を曲げて頭の横に置きます。取は横からの抑えを保ち、ひねらずに手首の留めと腕の差し入れを作ります。受は、ゆっくり腕を伸ばす押し、肋骨への引き戻し、向き直りを試します。基準:胸がつながったまま、三つとも止められること。

  2. 最初の合図までのごくわずかな回転

    確認済みの形から、取は少しずつ回します。受は感覚の場所を伝え、はっきりした感覚を覚えた最初の時点で参ったをし、取は解き方の手順を行います。指導者は「そのまま」と声を掛けて止めることがあります。基準:手首で感覚が来ることが一度もなく、すべての参ったで即座に解けていること。

  3. 一つの防御に対して抑えから入る

    横四方固から始めます。受が曲がった左腕で押し、取が入ります。受は合意した防御のうち一つ、肘を肋骨へ戻すか腕を伸ばすかを選びます。取はゆっくり絡みを完成させるか、見送って抑えを保ちます。基準:曲がりが失われた後に取が決して回さないこと、そして見送ったすべての試みの最後に受がまだ抑えられていること。

  4. 抑えを優先する攻防

    横四方固からの短い攻防です。上の人の課題は抑えを保つことです。腕緘を試してよいのは空間のある曲がった腕に対してだけで、受を横向きや膝立ちにさせた試みは、たとえ受が参ったをしても負けとして数えます。下の人は逃れを試み、わざと曲がった腕で押して誘ってもかまいません。参ったか、制御を失った時点で攻防は終わります。基準:一連の攻防を通じて、上の人がほとんどの試みで抑えを保ち、曲がりが失われた後に回転が始まる場面を指導者が一度も見ないこと。

関節技を含む自由な寝技の乱取りは、第4段階の後、解く習慣が信頼できると指導者が判断し、関節技を使ってよい条件を確認してから行います。

二つのIJFリプレーの手がかりと、タグの限界

2026年10月10日に、IJFの技ライブラリーの項目を二つ確認しました。どちらも、ある選手のページで腕緘のタグが付いた試合を示すものであり、その試合で何が起きたかを示すものではありません。

梅木対デルクス、バクー・グランドスラム2025

梅木真美の腕緘を集めたIJFのページには、バクー・グランドスラム2025での梅木真美(日本、白)とリーケ・デルクス(Lieke Derks、オランダ、青)の試合が、腕緘のタグで掲載されています。

阿部対イラウイ、ザグレブ・グランプリ2022

阿部詩の腕緘を集めたIJFのページには、ザグレブ・グランプリ2022での阿部詩(日本、白)とスミヤ・イラウイ(Soumiya Iraoui、モロッコ、青)の試合が、同じタグで掲載されています。

確認済み:ページの題名、大会、対戦の組み合わせ、タグ。それぞれの題名は、タグの付いた動作を、そこに名前のある選手によるものとしています。未確認:ひねりの方向、得点や結果、再生位置、その前の位置、戦術。私たちは映像を見ておらず、その内容は何も説明していません。

腕緘に特有の、リプレーを見るときの問い

  1. 形と方向:受の手は頭の横から始まり、腰の方へ滑っていくか(このガイドの基準の形)。それとも低い位置、腰の方や背中の後ろにあるか(もう一方の方向)。
  2. 抑え:腕を絡めたとき、受ははっきりそれと分かる抑込技で抑えられていたか。その抑えは試みの後も保たれていたか。
  3. 曲がり:受の肘は最後まで曲がったままだったか。受は腕を伸ばそうとしたか。
  4. 起点:その腕は、押してきた腕か、取の体に回してきた腕か、入り乱れた攻防から出てきた腕か。
  5. 終わり方:合図の後、どれだけ早く動作が止まったか。その後どの位置になったか。

カメラに映っていることだけを記録します。トップレベルの映像はその大会の規則を反映したもので、自分の区分の規則を示すものではありません。

外側、内側、そして腕を伸ばす関節技

IJFの定義にある二つの方向

基準の形(ここでは外側と呼ぶ):受の曲がった腕は手が頭の横にあり、回転によって手が畳の上を腰の方へ動き、肘が持ち上がります。このガイドで説明してきたのはこの形です。IJFの文言が二つの形のどちらを「外側」と呼んでいるかは、定義には書かれていません。指導者と講道館の実演がどちらの言葉を使っているかを確認してください。

もう一方の方向(ここでは内側と呼ぶ):受の曲がった腕が反対向きに回され、手が受の腰の方や背中の後ろへ動きます。受の腕が腰の近くにあるときや、取の体に回されているときに現れるのが一般的です。肩と肘に働く回転の向きが逆になり、逃れの経路も異なり、解くときも回転を逆にたどらなければなりません。指導者から独立した課題として学んでください。上で述べた外側の形の手がかりは自動的には当てはまりません。このページでは、その持ち方を詳しくは説明していません。

腕緘と他の腕の関節技の比較

曲げた腕の絡みと、腕を伸ばす関節技
技腕の形何が働くか典型的な機会
腕緘曲がっている取の両腕で片腕を絡め、ひねる肘の下に空間がある曲がった腕。横からの抑えから現れることが多い
腕挫十字固伸びている両腿で上腕を挟み、取の腰の上で伸ばす伸びた腕。取が腰を受の肩に寄せられるとき
腕挫腕固伸びている脚で挟まず、取の腕で肘に働きかける取の体を横切って押してくる伸びた腕

三行目は、講道館の技名一覧から分かる範囲の要約です。腕緘の練習にとっての教訓は単純です。曲がりがなくなれば、この関節技もなくなります。

通称について:「フィギュアフォー(4の字)」は組み方の形を表す言葉で、無関係な技にも使われます。「キーロック」などは他の格闘技に由来する呼び名で、どちらの方向へひねるかを示さないことがあります。記録には、代わりに方向と開始した抑えを書いてください。

1回の練習で:腕が働く間も抑えを保つ

課題:指導者の同意を得て、第3段階を行います。横四方固から受の曲がった左腕に入り、受は肘を肋骨へ引き戻すか腕を伸ばすかを選びます。回転させる場合はゆっくり行い、最初の参ったで止めます。

場面
受の右側からの横四方固。受は曲がった左腕で押してくる。
自分の重点
手首を留めてから解くまで、胸を受の胸に着けておく。
気づいたこと
手を伸ばすために体を浮かせたか。曲がりは残ったか。受はどの防御を選び、自分は正しく見送れたか。
指導者への質問
「腕を失うのは、手首の留め方、差し入れる位置、胸のどれが原因ですか」
次の判断
同じ課題を続けるか、回転なしの絡みに戻るか、十字固への展開を加えるか。

振り返りの記録の例

説明用の架空の例(実測したユーザーデータではありません):「8回入った。受が肘を肋骨へ引き戻したのが4回。3回は見送って抑えを保ったが、1回は追いかけて体を浮かせ、受に向き直られた。受が腕を伸ばしたのが2回で、2回とも指導者に止められるまで、ほとんど伸びた腕をひねり続けていた。次の練習:回す前に毎回『曲がっているか、伸びているか』を声に出す」。

この記録は、技術の問題だけでなく判断の問題も示しており、指導者による中止も情報として残しています。練習記録テンプレートやJudo AIに記録し、次の練習は同じ問いから始めましょう。

出典・執筆・確認状況

執筆:Judo AI · 英語版編集確認:2026年10月10日(同日に独立した編集確認も実施) · 日本語版編集確認:2026年10月10日。要点(両腕を使うこと、片腕を絡めること、外側か内側へのひねり、肘の制御)はIJFの定義に基づいています。胸の抑え、4の字の組み、滑らせて持ち上げる動き、基準の形を「外側」という言葉に対応させたことは、一般に教えられている方法についての編集上の解釈であり、講道館の実演に照らして指導者が確認すべき点として示しています。練習、原因の見立て、基準は編集上の提案であり、検証済みの練習計画ではありません。実名の技術指導者による確認はまだ行われていません。

規則と安全の範囲:これは監督下で柔道を学ぶための解説であり、審判規程の解説書ではありません。現行規則の確認は完了していません。乱取りや試合で関節技を使う前に、現行のIJF規則と大会規則、年齢区分や段級位による制限を指導者と確認してください。参ったは即座に解く合図です。

技の詳細ガイド一覧·講道館の正式100技一覧·練習ガイド。