技の研究 · 絞技

裸絞仕組みと上達のポイント

裸絞は柔道衣を一切使いません。他の絞技で襟の握りが担う仕事を、受の背中に着けた胸と、首の前面に当てた片方の前腕が担います。

正式表記
裸絞
名称の意味
柔道衣を持たずに行う絞め
分類
固技 · 絞技
扱う位置
受の背後から、右前腕を首の前に当て、受の左肩の上で両手を組む

柔道衣を使わず、背後から作る絞技

裸絞(はだかじめ)は、講道館の技名一覧で固技の中に分類される12の絞技の一つです。「裸」とは、柔道衣を一切持たないことを指します。IJFの定義は、相手の背後からの技として次のように説明しています。右前腕の内側を、手のひらを下に向けて相手の首の前に当て、両手を相手の左肩の上で組み、両腕を合わせて働かせて喉の前面に圧力を掛ける。その際、「相手の柔道衣をまったく持たない」。

この最後の一節が、技の特徴を決めています。送襟絞では、襟が手の支えになります。裸絞では自分の両手の組み以外に手を固定するものがないため、受の背後での位置の質がほぼすべてを決めます。緩く離れた位置から首に腕を回そうとすると、受に向き直る時間を与えてしまいます。

左右と役割の約束:取は受の背後にいて、胸を受の背中に向けています。右前腕を、手のひらを下にして、受の首の前を受の右側から左側へ横切らせます。両手は受の左肩の上で組み合わせます。左で練習するときは、すべての方向を左右反転させます。両手の組み方は指導者が教えるものを使ってください。このページでは特定の組み方を指定しません。

対象とする読者:指導者が絞技の掛け方と解き方をすでにクラスで示している人です。文章はその指導の代わりにはなりません。練習では、相手が参った(タップ)をするか「止め」と言ったら、取は直ちに完全に解きます。練習を意識を失う方向へ続けることは決してありません。絞技に関する規則は年齢区分や大会によって異なるため、監督下の練習以外で使う前に、自分に何が適用されるかを確認してください。

目にする呼び名:ローマ字表記の違いや、英語の「naked strangle」は、いずれも講道館の同じ技を指します。

公式実演と、指導者による解説

講道館 · 裸絞の公式実演(講道館 × IJFアカデミー「100の技」、2021年4月11日公開、約1分20秒)
YouTubeでこの動画を開く。埋め込みプレーヤーが使えない場合は、元の動画をご覧ください。

講道館の映像が、正式な形の基準です。IJFの定義の文言を手元に置いて見ながら、次の四点を探してください。腕が動く前に、取の胸は受の背中に対してどこにあるか。どちらの前腕が首を横切り、手のひらはどちらを向いているか。両手はどこで組まれているか。圧力は、頭を後ろへ引くことではなく、両腕が一緒に働くことで生まれているか。カメラの角度でどれかが見えない場合は、記憶で補わず「見えない」と記録します。

Riki Judo Dojo · 裸絞のコツ(2022年7月14日公開、約8分35秒。公開元の説明では、2022年5月に七段の指導者と行った稽古を収録)
YouTubeでこの動画を開く。公式実演とは別の、独立した指導者による参考資料です。

この指導動画は再生して確認していないため、具体的な指導内容をこの動画のものとして紹介することはしません。公開元が付けたチャプター一覧は、扱われている話題の地図として役立ちます。定義(0:00)、食道への危険(0:37)、肩の位置(1:04)、肘を下げる(1:19)、引かずに回す(1:30)、手首の位置(1:51)、完璧な練習が完璧を生む(2:40)、裸絞への防御(3:26)、別の防御(4:41)、双方のための打ち込み練習(4:54)、肩固からの裸絞(6:14)、袈裟固から(6:55)、別の変化(7:55)です。これらの時間は公開元による目安で、確認した再生位置ではありません。

チャプターの題名は、自分の指導者に持っていく問いとして使います。「引かずに回す」からは、後ろへ引く動作の代わりにどんな回転を使うのか、という問いが生まれます。「食道への危険」は、喉の前面への圧力には固有の危険があることを示しており、ゆっくり掛ける理由になります。抑えから入る二つのチャプターについては、第9項で問いとして取り上げます。

機会は、受が背を向けることから生まれる

裸絞には、取が受の背後にいて首に手が届くことが必要です。この状況は通常、受が取から背を向けたときにしか現れません。

投げを試みた後、受が亀の姿勢になる

うつ伏せに着地したり、得点を避けるために四つんばいになったりした相手は、背中を見せています。体重を制御したまま受の上背部に胸を落ち着かせられれば、右前腕を首の前へ滑り込ませられるかもしれません。まだ立っていたり、腕の長さほど離れて膝を着いていたりするなら、最初の仕事は首に手を伸ばすことではなく、その距離を詰めることです。

受が抑えから逃れようと背を向ける

袈裟固や肩固から逃れる過程で、受がうつ伏せへ返ることがあります。その途中で、首と背中が一瞬使える状態になることがあります。指導動画の公開元によるチャプター一覧にもこの二つの抑えからの入り方が挙げられており、この考え方と一致しますが、具体的な経路は指導者から学ばなければなりません。

取が背後にいて、受が座っている

練習によっては、受が座り、取がその背後につきます。上体が立っているため、前腕の線が見やすく、初心者が低い圧力で制御しやすくなります。これは指導のための開始位置です。実際の寝技では、亀の姿勢や背を向ける場面を想定してください。

使えないとき

受がこちらを向いているなら、取は背後にいません。前から首に腕を回すのは別の動作であり、多くの場合安全ではありません。受の顎がすでに胸に付き、両手が首を守っているなら、前腕を無理に入れても顎や顔に当たるだけです。それは計画を変える合図です。背後の支配を保つ、柔道衣を使えるなら送襟絞のような襟を使う絞技に切り替える、あるいは返しに取り組みます。

まず位置、次に前腕の線、最後にゆっくりした圧力

各段階は順番どおりに行わなければなりません。位置を飛ばせば腕は失敗し、圧力を急げば安全の問題になります。前腕の深さ、受の頭の横に置く自分の頭の位置、どちらの手を上にして組むかは、指導者に任せます。

  1. 背後の支配:胸を背中に、腰を近くに

    胸を受の上背部に乗せ、受が体を回すだけでは向き直れないほど腰を近づけます。受が膝を着いているときは、横へ転がる動きについていけるよう、取の膝や足を受の背後に保ちます。受が座っているときは、受の腰の両側に脚を置くと、背中をこちらに向けたままにしやすくなります。どの脚の位置が認められているかは指導者に確認してください。脚を交差させて胴体を締め付けることは、別の規則上の問題です。確認:受がゆっくりこちらへ4分の1回転しようとします。取が動かないうちに受の肩が取の胸まで届くなら、まだ背後を支配できていません。

  2. 右前腕を首の前に当てる

    IJFの文言は正確です。前腕の内側を、手のひらを下にして、首の前面に当てます。右腕を受の頭の右側から入れ、前腕が下顎の骨や頭の横ではなく、顎の下に来るようにします。肩と手首の位置は指導動画のチャプターでも扱われている話題です。どちらも指導者に設定してもらいます。確認:圧力を掛ける前に、受が前腕をどこに感じるかを伝えます。「顎に当たっている」「顔に当たっている」なら、やり直します。

  3. 左肩の上で両手を組む

    両手は受の左肩の上で合わせます。ここでは左手が、本来なら柔道衣が担う支えの役割を果たします。組み手は、受が簡単に引き離せる空中ではなく、受の近くに保ちます。チャプター題名の「肘を下げる」が、指導者の形ではどちらの肘を指すのかを尋ねてください。確認:受が片手で、軽い力で両手を引き離そうとします。組み手がすぐ開くなら、強く締める前に組む位置を見直します。

  4. 両腕を合わせて、ゆっくり圧力を掛ける

    定義によれば、圧力は喉の前面に対する両腕の合わせた働きから生まれます。取の胸は受の背中に付けたままにするので、圧力は後ろへ倒れて受の頭を引きずることではなく、空間を閉じることで生まれます。チャプター題名の「引かずに回す」も同じ方向を示しています。練習では、ほとんどゼロから少しずつ圧力を上げ、強くなるずっと前に受が参ったをできるようにします。練習は決められた圧力の強さではなく、参ったで終わります。確認:受の手が参ったのために自由であることを指導者が見て取れ、受が、突然の衝撃や首のねじれではなく、喉の前面に圧力が徐々に高まっていると伝えること。

  5. 解き方も技の一部

    参った、「止め」の声、突然の脱力、あるいは少しでも疑いがあれば、直ちに組み手を開き、前腕を首から外します。確実にするために「もう少しだけ」保持してはいけません。受がどこかの時点で反応しなくなったら、すぐに解き、指導者を呼んで練習を終えます。続けることで相手が大丈夫かを「確かめる」ことは決してしないでください。受はこの絞技に対して両手で取の右手首を制して防御するため、毎回の攻防の前に、声での「止め」も参ったとして扱うことを取り決めておきます。そうすれば、両手がふさがっている相手にも合図の手段が残ります。確認:指導者は、参ったから完全に解くまでの時間を見ます。取が疲れているときも含めて、毎回即座でなければなりません。

受の逃げ道を閉じているもの:胸の接触は、受が内側へ向くのを止めます。受の背後の土台は、前転によって取が振り落とされるのを防ぎます。顎の下の前腕は、一度入った後に顎がさらに下がるのを防ぎます。両手の組みは、受が両手で腕を外すのを防ぎます。どの支配にもはっきりした失敗の仕方があり、そのため失敗の項ではそれぞれを分けて扱います。

制御された裸絞のための五つの確認

第4項の確認は、静止した相手に対して行うものです。ここでの五つのポイントは、順序がまず崩れる動きのある攻防のためのものです。1回の攻防につき一つを選び、記録してください。

  1. 右手が受の耳を通過する前に、胸が着いている

    確認:位置限定の攻防を横から撮影し、右手が受の右耳を通過するコマで止めます。そのコマで胸がすでに受の背中に着いていた入りの数を数えます。接触のない入りこそ、受に向き直られた入りです。

  2. 引いた顎は障害ではなく、判断の分かれ目

    確認:攻防の後、前腕が顎先や下顎に当たったのに押し続けた回数を受に聞きます。目標はゼロです。そうした場面はどれも、「背後を保つ」か「襟へ切り替える」判断に変わるべきでした。

  3. 実際に引かれても、組み手が左肩の上にある

    確認:受が合意した強さで防御する攻防で、組み手が外される前に受の肩の前へずれていたかを記録します。先にずれていたなら位置の問題、ずれていなければ組み方の問題で、指導者に尋ねるべき点です。

  4. 受の頭が背骨と一直線のまま

    確認:取が両腕を閉じる間、指導者が横から受の頭を見ます。頭が後ろへ反らされたりねじられたりしているなら、圧力は喉の前面ではなく頸椎に向かっています。解いてやり直します。その反復は数えません。

  5. 腕で追わず、腰で受についていく

    確認:膝を着いた受が横へずれたとき、取の胸は受の背中と一緒に動くか、それとも右腕が伸びて位置を保とうとするか。腕が伸びるなら、位置を保つために首をつかんでいることになり、線が顎へずれるのはまさにそのときです。

裸絞が失敗するのはなぜか

最後ではなく、最初にうまくいかなかったことを探します。失敗した絞技の多くは、腕が首に届く前にすでに失われています。

「前腕を顎の下に入れられない」

考えられる原因:受が顎を下げ、両手で守っている。遠すぎる位置から手を伸ばしているため、腕がゆっくり、丸見えのまま届く。あるいは、受の近い手がすでに待っている側から攻めている。見分け方:腕が止まった瞬間で止めます。胸は背中に着いているか。顎が下がったのは腕が動き始める前か後か。修正:まず胸の接触を落ち着かせ、背後を保ち、受が振り返ったり、向きを変えるために手を突いたりして頭が上がったときにだけ右腕を動かします。顎がしっかり引かれたままなら、それを情報として受け取ります。腕をこじ入れるのではなく、背後を保って別の動作を選びます。評価:同じ位置限定の攻防で、参ったを取れた回数ではなく、胸の接触ができた状態で前腕の線に到達できた回数を数えます。

「受が、喉ではなく顎に当たっていると言う」

考えられる原因:腕が高すぎる位置から入った。受の引いた顎で押し上げられた。あるいは、後ろへ引き始めたために前腕が顔の方へずり上がった。見分け方:圧力を掛ける前に接触の場所を受に聞き、軽い圧力の間にもう一度聞きます。上へずれていくなら引く動作が原因、最初から高いなら入り方が原因です。修正:解いて前腕を置き直し、胸を背中に付けたまま両腕を閉じることだけで掛けます。頭を後ろへ反らせて補おうとしてはいけません。評価:軽い反復を3回続けて行い、受が首の前面を横切る線を感じ、頭が一直線に保たれていること。

「受に両手を引き離される」

考えられる原因:組み手が受の肩のすぐ上ではなく、その前方に離れている。右肘が受の体から浮いて輪が緩んでいるのかもしれない(指導者に確認してもらう)。あるいは、受が両手で右手首を攻めているのに、取は片腕の握力だけで保っている。見分け方:受がどちらの手を攻めるか、取の肘が先に動くかを見ます。修正:組み手の位置と肘の位置を一緒に指導者に確認してもらい、受には中程度の力で両手による引き離しを1回だけ認めて繰り返します。評価:同じ合意した引き離しに対して組み手が保たれた頻度を、変更の前後で比べます。

「受に向き直られる」

考えられる原因:取の胸と受の背中の間に隙間がある。腰が離れすぎている。あるいは、体重が受の肩の高い位置に乗っていて、受が回ると取が滑り落ちる。見分け方:横から撮影します。受が回る前に二人の体の間に隙間が見えるなら、先に位置を失っています。体は密着したままなのに取が滑り落ちるなら、土台の問題です。修正:絞技を禁止して、背後の支配だけに取り組む時間を設けます。受は向き直ろうとし、取は腰と胸だけでついていきます。評価:同じ相手、同じ抵抗で行う比較可能な攻防で、制御した背後の位置を何秒保てたか。

「強く締めて疲れるのに、参ったにならない」

考えられる原因:前腕の線が間違っていて、圧力が意味のある場所に向かっていない。胸が背中から離れたまま腕だけで締めている。受が首をうまく守っている。あるいは、単に急いでいる。見分け方:受が感じていることを伝えます。「腕の力はたくさん感じるが、喉の前面にはほとんど来ない」なら、力ではなく線か位置の問題です。修正:位置、線、組み手、そして徐々に高める圧力と、すべてをゆっくり行います。欠けている支配を補うために力を強めてはいけません。評価:同じ抵抗と中程度の力で、圧力を加える前に受が首の前面を横切る線を確認できた試行の数を数えます。その割合が上がり、自分の力は増えないことが目標です。

「受の肩越しに転がされる」

考えられる原因:受の背中の高い位置に乗り、体重が頭の上へ前のめりになっている。取の土台が、受が転がりたい方向を向いている。見分け方:練習で受が肩を入れてゆっくり転がり、取がついていけるか、投げ出されるかを観察します。修正:指導者が示すとおり、腰を受の背後に低く下げ、絞める腕の側を重く保ちます。転がされていて、腕が受の頭をねじりそうなら、直ちに首を解きます。評価:同じ合意した転がりを3回繰り返し、取が受の背後にとどまれること。

受が守るものに合わせて、絞技をつなぐ

良い絞技の試みは、受の優先順位を変えます。手が首へ行き、顎が下がり、肘が体から離れます。その反応のそれぞれが、別の何かを開きます。以下の各連続は、開始、最初の動作、受の反応、次の動作を中止の条件とともに示しています。

腕の線から襟の線へ

受が顎を引いたら、裸絞から送襟絞へ

開始:亀の姿勢の受に対する背後の支配。胸は背中に着いている。最初の動作:右前腕で首の前を狙う。反応:受は顎を下げて両手で防ぐが、柔道衣は着たままで、左襟は使える。次の動作:顎の下に入れられない右手は、代わりに左の上襟を取れるかもしれません。ただし、それだけでは送襟絞になりません。IJFの手順では、さらに左手が組みを離れて受の左脇の下から左襟へ行き、それから右襟に持ち替える必要があります。中止:左手が組みを離れる瞬間は、受が向き直れる瞬間です。受がこちらを向いたり襟を外したりしたら手を離し、背後の支配に戻るか、やり直します。

絞めの脅威から返しへ

受が両手で首を守る

開始:背後の支配。受は膝を着いている。最初の動作:絞めの脅威を見せる。反応:受の両手が守りのために上がるため、肘が膝から離れ、土台が狭くなる。次の動作:指導者に教わった返しで受を仰向けに転がし、袈裟固や横四方固などの抑えで終える。中止:転がす前に首を解きます。絞めている腕で、頭をつかんで受を引き倒してはいけません。

座った受の背後から、同じ側でもう一度

受が片側を守ったら、むやみに腕を替えず作り直す

開始:座った受の背後。最初の動作:右前腕を首の前に横切らせる。反応:受が取の右手首を引き下げ、顎を取の肘の内側へ向ける。次の動作:胸のつながりを保ち、首に何も圧力が掛からないよう組み手を開き、受の手が手を突くためや向きを変えるために手首から離れたときにだけ、前腕の線を作り直します。手が離れないなら、首の上で待たずに襟や返しへ切り替えます。左右反転させた左腕での絞めへの切り替えは別の技能です。指導者から教わった場合にのみ練習してください。中止:受の回転で取の胸が背中から離れたら、首をあきらめて位置を回復します。

実際に得た反応(顎を引く、腕を外す、向き直る)を記録しておけば、数回の練習の後には、どの分岐から先に練習すべきかが分かります。

早めに首を守り、それから位置を回復する

三つを区別します。予防(前腕を入れさせない)、防御(腕が入った後に圧力を止める)、逃れ(背後の支配から抜け出す)です。指導動画の公開元によるチャプター一覧には、防御のチャプターが二つと「双方のための」打ち込み練習が含まれています。どの防御を最初に学んでほしいかは、指導者に尋ねてください。

予防:簡単に背中を与えない

膝を着くときは、肘を膝の近くに保ち、顎を引きます。取が背後にいる間に、周りを見ようと頭を上げるのは避けてください。前腕が線を見つけるのは、まさにそのときです。抑えから逃れようとしているなら、どちらへ向くのかを把握しておきます。取から背を向けると、背中をさらすことがあります。

防御:絞める腕に手を当て、顎を守る

このページの右側の基準では、脅威となるのは取の右前腕です。受は両手でその手首と前腕を制し、顎の下に落ち着かせないようにしながら、顎を低く保ちます。目的は線ができるのを止めることで、取の腕全体と格闘することではありません。取の指をつかんだり、反らせたりしてはいけません。それは柔道の防御ではなく、相手にけがをさせることがあります。

逃れ:向かい合う位置を取り戻す

首が安全になったら、取を背中から外すことに取り組みます。胸の接触が弱まったときに取の方へ向く、あるいは向き直れるように脚を外す、などです。逃れる方向と手順は指導者から学ぶべきものです。向く方向を誤ると、線が締まることがあるからです。逃れる途中で絞めが締まってきたら、参ったをしてください。逃れの練習は、我慢比べではありません。

返しと、さらされる危険

背後から逃れると、今度は自分が抑えを狙える位置になることがあります。それは別の位置の課題として扱います。逃れるために取の首を引いたり、挟まれた腕をねじったりする返しは決して使わないでください。

寝技の流れが背後に至るまで

裸絞は通常、連鎖の終わりにあります。投げ、抑え、逃れようとする動き、背を向ける動き、という流れです。

受が背を向けたときの、抑えから

受の右側から袈裟固で抑えていて、受がうつ伏せへ、取から離れる方向へ向いて逃れたとします。指導動画のチャプター一覧には袈裟固と肩固からの入り方が挙げられていますが、私たちは内容を確認していないため、指導者に尋ねてください。自分で確かめられることがあります。受が背を向けたとき、受が膝立ちで落ち着く前に、胸を背中に乗せてついていけるか。できないなら、抑えから背後へのつなぎが練習の重点です。

亀の姿勢で終わる投げから

攻めた後、受がうつ伏せや膝立ちで着地することがあります。横にとどまらず受の背後へ回り、それから胸の接触を作ります。横から首をつかもうとすると、受に座って逃れたり向き直ったりする一瞬を与えがちです。

絞技から抑えへ

受が首を解放して仰向けに転がったら、その位置は抑えに向いているかもしれません。先に絞めを解き、それから抑えの支配を作ります。首をつかんで受を引き倒して得た抑えは、練習すべき技ではありません。

背後を失ったとき

受がこちらを向いたら、絞技はもうありません。安全な上の位置を回復するか、練習をやり直します。前から首を追いかけると、意図しない首のねじりが起きやすくなります。

これらのつなぎをまとめる練習の組み方については、寝技の練習ガイドと寝技の練習計画を参照してください。

静止した前腕の線から、実際の位置限定の攻防へ

難しさの要素は一度に一つずつ加え、各段階の前に中止の合図を取り決めます。ここで示す攻防の長さは、指導者と調整するための編集部の提案であり、処方ではありません。

  1. 置くだけで、圧力なし

    受は座ります。取は背後に落ち着き、前腕の線と組み手を置きます。受は前腕がどこにあるかを伝えます。指導者は線、頭の向き、組み手を確認します。受が毎回、前腕が首の前面を横切っていると伝えられるようになったら次へ進みます。

  2. 軽い掛け方と、解く練習

    取はゆっくり軽い圧力を掛け、受は早めに参ったをし、取は完全に開きます。指導者が時々参ったの合図を出して繰り返します。すべての解きが即座にできるようになってから次へ進みます。この段階では、受が早めに落ち着いて参ったをすることも学びます。

  3. 絞技なしの背後の支配

    膝を着いた受は、向き直って取と向かい合おうとします。取は胸、腰、土台だけを使えます。攻防は短くします。これにより、失敗例の四つ目で明らかになった位置だけを取り出して練習できます。

  4. 選択肢の一つとして絞技を認めた背後の支配

    受は合意した防御で首を守ります。取は制御された強さで線を作ってかまいません。圧力が来たら受は参ったをします。「線ができた」「線を防がれた」「背後を失った」を別々の結果として数えます。

  5. 抑えから始める

    袈裟固か肩固から始めます。受は背を向けて逃れ、取は背後へついていきます。その後、第4段階の課題を行います。これにより、その位置を使えるかだけでなく、その位置に到達できるかを試します。

一人の相手と第4段階の攻防がうまくいっても、より強い相手や守りの固い相手にその技能が通用するとは限りません。新しい相手と練習するときは、変える条件を一つずつにします。まず同じ合意した防御で体格の異なる相手、次に同じ相手でより自由な防御、という順です。

誰が監督するか:絞技の練習には必ず、二人の両方を見られる指導者が立ち会うべきです。指導者がいない状態で練習するなら、置くだけの練習と背後の支配の練習にとどめてください。

二つのIJFリプレーの手がかりと、それらが証明しないこと

IJFの選手別技ページは、技のタグごとに試合を一覧にしています。私たちは2026年10月10日に二つの一覧を確認しました。それぞれの一覧は「Hadaka-jime by …」という見出しの選手ページにあり、タグ付けされた技をそれぞれイゴール・ヴァンドケとフランシスコ・ガリゴスによるものとしています。得点になったか、いつ起きたか、戦術については確認しておらず、映像も見ていません。

アッパーオーストリア・グランプリ2025:ガリゴス対レイ

IJFの裸絞の映像一覧には、アッパーオーストリア・グランプリ2025でのフランシスコ・ガリゴス(Francisco Garrigós、スペイン、白)対ケルビン・レイ(Kelvin Ray、フランス、青)が掲載されています。

ブダペスト・グランプリ2019:ヴァンドケ対ホムラ

IJFの裸絞の映像一覧には、ブダペスト・グランプリ2019でのイゴール・ヴァンドケ(Igor Wandtke、ドイツ、白)対アルテム・ホムラ(Artem Khomula、ウクライナ、青)が掲載されています。

どちらのリプレーにも使える観察の問い

  1. 腕の前:攻めた側はどうやって背後に回ったか。投げの結果、亀の姿勢、抑えから背を向けた動き、それとも別の何かか。
  2. 背後の支配:腕が最初に動いたとき、攻めた側の胸は守る側の背中に対してどこにあるか。
  3. 線:どちらの前腕が首を横切り、両手がどこで組まれているかが見えるか。角度で隠れているなら「不明」と記録する。
  4. 防御:守る側は手と顎で何をしているか。それによって攻める側の選択は変わるか。
  5. 終わり方:参ったか、審判の介入か、中断か。見えることだけを記録する。

試合映像は、シニア選手を対象としたその大会の規則を反映したものです。自分の年齢区分や大会で何が認められているかは分かりません。

講道館の絞技の中での裸絞

講道館の三つの絞技:手を固定するものは何か
技比べる点
裸絞柔道衣を持たない。右前腕を首の前面に横切らせ、両手を受の左肩の上で組む(IJF)。
送襟絞両手で受の襟を使う。右手は首を回って左の上襟へ、左手は脇の下から入り、それから右襟へ(IJF)。
片羽絞講道館で別の名称を持つ絞技。IJFの定義では、右腕を首に回して左襟を持ち、左手を左脇の下から差し入れて、その手の甲を受の後ろ首に当てます。上の二つの技のどちらかの変化として扱わず、組み方は指導者から学んでください。

非公式の変化:指導者や公開元のチャプター一覧(「別の変化」)では、両手の組み方、頭の位置、開始位置が異なる形が紹介されています。それぞれを独立した課題として扱ってください。柔道衣を持つ変化であれば、それはもうIJFの意味での裸絞ではありません。別の正式名称があるかを確認します。

座った状態と亀の姿勢からの開始:同じ腕の線でも、座った受と亀の姿勢の受では位置の課題が異なります。膝を着いている場合は受の土台と前転が、座っている場合は受の回転と腰を使った逃れが問題になります。分けて練習してください。

他の競技:背後から腕だけで行う似た絞めは、他の組技競技にも別の名称と規則のもとで存在します。確認せずに、その脚の使い方を柔道に持ち込まないでください。

重点は一つ:首より先に背後を取る

腕より前の位置に焦点を当てた1回の練習のために、次の記録を使ってください。

場面
受は亀の姿勢。取は背後。右前腕の線。制御された抵抗。
自分の重点
右腕を動かす前に、胸を受の背中に着ける。
気づいたこと
受に向き直られたか。受は前腕をどこに感じたか。すべての解きは即座だったか。
指導者への質問
「前腕の線は正しいですか。組み手はどこに置くべきですか」
次の判断
背後の支配の練習を続けるか、絞技の段階へ進むか、襟を使う絞技に切り替えるか。

説明用の架空の例(実測したユーザーデータではありません):「亀の姿勢から6回。4回は受に向き直られた。2回は線まで届いたが、受には顎に当たっていると言われた。次の練習:絞技なしで背後の支配、その後に受が線を伝える置くだけの確認」。

記録は練習記録テンプレートかJudo AIに残します。各攻防がどう始まったか(亀の姿勢、座った状態、抑えから背を向けた動き)も書いておきます。抑えから自分で到達した背後は、最初から与えられた背後とは別の技能だからです。

出典・執筆・確認状況

名称と分類は講道館の技名一覧に基づいています。前腕の線と両手の組みはIJFの裸絞の定義(2026年10月10日確認)に基づいています。二つの動画はそれぞれの公開元を明記しています。指導動画については、題名と公開元によるチャプター一覧のみを引用しています。

執筆:Judo AI · 英語版編集確認:2026年10月10日 · 日本語版編集確認:2026年10月10日。指導上の提案、原因の見立て、練習は、監督下の練習のための編集上の提案であり、検証された練習計画ではありません。実名の指導者によるこのページの確認は行われていません。このページのために、どちらの動画も再生して確認してはいません。

規則:このページは、どの年齢区分や大会についても、絞技に関する現行の規則を示すものではありません。試合で絞技を使う前に、特に少年・少女の区分では、指導者か審判に確認してください。

関連する固技のガイド:送襟絞(襟を使う絞技)、腕挫十字固と腕緘(関節技)、後袈裟固と崩上四方固(抑込技)。

技の詳細ガイド一覧·講道館の正式100技一覧·練習ガイド。