01 / 技の概要
脚で作る三角による絞技
三角絞(さんかくじめ)は、講道館の技名一覧で固技の中に置かれた12の絞技の一つです。「三角」は文字どおり三角形のことで、IJFは英語名を「triangular strangle」としており、英語圏の多くのクラブでは「triangle choke」と呼ばれています。
IJFの定義は、相手と向き合った形でこの技を説明しています。右脚を受の左肩の上に回し、左脚を受の右腋の下に通し、右足を自分の左膝の裏に掛けて「三角形に脚を組み」、その形から首を絞めます。絞めるのは脚であり、定義の中で手については何も述べられていません。
同じ脚の三角は、講道館のもう一つの技、腕挫三角固にも現れます。こちらは手で受の肘を伸ばす関節技です。また指導者は、三角を使って受を返し、抑込技に移ることも教えます。このページが扱うのは絞技です。三つの違いは第12項で整理します。
想定する読者:絞技の掛け方と解き方を、すでに指導者から教わった柔道家です。文章はその指導の代わりにはなりません。練習は参ったで終わり、意識を失う方向へ続けることは決してありません。
目にする呼び名:三角絞、さんかくじめ、英語の「triangular strangle」「triangle choke」は、いずれもこの講道館の技を指します。前三角・横三角・後ろ三角といった呼び名は、どの方向から攻めるかを表す非公式の指導用語で、講道館の一覧に載っているのは三角絞の一項目だけです。
02 / 動画で確認
講道館の実演と、指導者の稽古の記録
YouTubeでこの動画を開く。埋め込みプレーヤーが使えない場合は、元の動画をご覧ください。
この映像は、コマ送りではなく数秒おきに止めながら確認しました。見えたことは次のとおりです。二人は向き合って座った姿勢と膝立ちの姿勢から始めます。その後、取は仰向けになり、受は取の上に膝をついて、取の両脚の間に入ります。取の片脚が受の肩の上を越えて首の後ろへ回り、受の頭は取の体に向かって低く保たれます。横からの映像では、取の両手が受の片腕を袖のあたりで持ち、脚の内側で、取の胸の近くに保っています。映像は同じ動作を複数の角度から繰り返しており、取の頭の後ろからの角度や、頭と腕の接写も含まれます。
IJFの文言を手元に置いて見てください。注目する点は、どちらの脚が肩を越えるか、もう一方の脚が受の腋に対してどこを通るか、右足がどこに掛かるか、取の両手が受の腕をどう扱っているか、受の頭は引かれているのか、ただ保たれているだけなのか、です。カメラに映らない部分は、記憶で補わずに「見えない」と記録します。
YouTubeでこの動画を開く。公式実演とは別の、独立した指導者による参考資料です。
この指導動画は再生して確認していないため、ここでの具体的な指示をこの動画によるものとはしていません。公開元のチャプター一覧から、扱われている話題は分かります。定義(0:00)、三角の説明(0:13)、足の運び(0:20)、頸動脈を閉じる(0:40)、受の腕をまっすぐ引く(1:05)、三角絞の打ち込み(1:52)、戦場での起源(2:54)、「wrasslers」(3:06)、体の柔らかさの課題を乗り越える(3:28)、「judo ≠ gentle way」(4:10)、受の袖の高い所を持つ(4:38)です。これらは公開元による目印であり、私たちが確認した再生位置ではありません。
三つのチャプター題名は、このページの問いとつながっています。「受の腕をまっすぐ引く」と「受の袖の高い所を持つ」はどちらも内側の腕に関わり(第4項)、「体の柔らかさの課題を乗り越える」は、足が膝まで届かない場合に関係します(第6項)。それぞれが何を意味するのか、指導者に実際に見せてもらってください。
03 / 狙う場面
機会は、目の前にある受の頭と片腕から生まれる
三角絞は受と向き合って攻めます。受の頭が自分の脚の届く所にあり、受の片腕が内側に、もう一方の腕が外側にあることが必要です。この配置が生まれる位置は、かなり限られています。
受があなたの両脚の間で膝をついている
講道館の映像の位置です。あなたは仰向けで、受はあなたの両脚の内側にいて、脚を越えようとしたり、絞めようとしたりしています。受の頭が前に出て、片手をあなたの体か柔道衣に置き、もう一方の手は置いていない場合、三角に必要な配置はすでに半分ほどできています。
受が目の前で亀の姿勢になる
受が頭をこちらに向けて四つんばいになっているとき、指導者は正面や横から三角に入る方法を教えます。受の頭は低く、両腕は頭の近くにあるので、片脚で肩を越えることができます。こうした入り方は、その場での絞技よりも返しにつながることが多く、その分岐は第9項で扱います。
受が片腕だけを差し入れてくる
襟をつかむため、あるいは腰を押すために片腕だけが入ってくるのが、典型的な誘いの形です。その腕は内側に残ることができ、もう一方の腕は外側にとどまります。両腕が同時に入ってくる場合や、両腕とも外にある場合は、この形になりません。
使えないとき
受の両腕がどちらもあなたの脚の外にある場合、首だけを脚で囲んで閉じても三角絞にはならず、IJFの試合では罰則の対象になります(第11項)。受が上体を起こし、頭がはっきり離れている場合は、まずその姿勢を崩さなければ脚は肩を越えられません。受が立っている場合、絞技は認められません。IJFの規則では、立ち姿勢からの絞技は「待て」で止められます。また、受の体重で自分の腰が畳に押しつけられている場合は、脚を上げるのに苦労します。先に空間を取り戻してください。
04 / 技の仕組み
姿勢を崩し、腕を内側に、脚を越え、足を掛け、ゆっくり絞める
IJFの定義が定めているのは、脚の置き方と掛け方です。組み手、腰の角度、どれだけ強く絞めるかは定めていないため、それらは指導者から教わります。各段階には、圧力を掛ける前に受が伝えられる確認点があります。
脚を動かす前に受の頭を下げる
受があなたの両脚の間で膝をついた位置から、受の袖や襟の組み手と両膝で受の姿勢を前に引き込み、頭が届く所まで来るようにします。あるチャプター題名は、袖の高い所を持つことを勧めています。自分はどこを持てばよいかは、指導者に尋ねてください。確認:脚を動かす前に、受がそれ以上体を曲げなくても、右のすねで受の首の後ろに触れられるか。触れられなければ脚の到着が遅れ、受は上体を起こしてしまいます。
片腕を内側に、片腕を外側に
三角は首と片方の腕を囲まなければなりません。内側に残る腕を、袖か手首で自分の体の近くに保ちます。実演では、取の両手が受の腕を取の胸の近くで持っています。もう一方の腕は、三角の外側にあるようにします。確認:脚が越える前に、受のどちらの腕が内側にあるかを口に出し、受に確かめます。両腕とも外、あるいは両腕とも内側なら、やり直します。
右脚を左肩の上から首の後ろへ
右脚を受の左肩の上に上げ、腿の裏と膝の裏が受の首の後ろを横切るようにします。脚は頭の上ではなく、首と肩を横切るように乗せます。確認:脚がどこにあるかを受が伝えます。「頭の上」「背中の上の方」という答えなら、脚の位置が違います。
左脚を右腋の下へ、右足を左膝の裏へ
左脚を受の右腋の下に通して折りたたみ、右足が自分の左膝の裏に掛かるようにします。これが定義にある三角です。掛けは膝の裏に足を掛ける形であり、両足首を交差させる形ではありません。確認:指導者が、あなたの右足の甲が左膝の曲がりに入っているのを見ます。代わりに足首で交差しているなら、それは別の形で、三角は閉じていません。
腕を内側に残したまま、ゆっくり絞める
掛けた三角から、定義どおり脚を閉じて首を絞めます。ほとんどゼロの状態から徐々に強め、受が早めに参ったをできるようにします。あるチャプターは腕をまっすぐ引くことに触れていますが、脚の絞めの代わりに頭を引いてはいけません。両手で受の頭を引き下げると首と背骨に負荷が掛かります。IJFの規則では、首や脊椎を危険にさらすおそれのある動作は、どれも反則負けとなる行為です。確認:受が伝える圧力は、脚と挟まれた肩による首の両側への圧力であり、首が曲げられる感覚ではないこと。
掛けを外して解く
参った、声での「止め」、苦しさの兆候、あるいは少しでも疑いがあれば、右足を左膝の裏から抜き、両脚を開きます。掛けたまま絞めを緩めるだけで済ませてはいけません。受の内側の腕は持たれていることがあるので、毎回の攻防の前に、自由な手での参った、足での参った、声での「止め」のいずれも合図として有効だと取り決めておきます。受が反応しなくなったら、脚を開き、指導者を呼び、練習を終えます。
受の逃げ道を閉じるもの:姿勢の崩しは、受が立ち上がって届かない所へ出るのを止めます。内側の腕は、受が両手であなたの脚に対抗するのを防ぎ、三角を規則に沿ったものに保ちます。膝の裏の掛けは、脚をこじ開けられるのを止めます。受に向いたあなたの腰は、受が回り込むのを止めます。それぞれが別の形で失敗するので、次の各問題は分けて扱います。
05 / 上達のポイント
抵抗の中での四つの確認
1回の練習で一つを取り上げ、攻防のたびに記録します。
内側の腕は、解くまで内側に残る
確認:毎回の試みの後、三角が閉じたときと解いたときに腕が内側にあったかを受が伝えます。一度でも「いいえ」なら、それは部分的な成功ではなく中止です。
膝の裏に足、首の周りで足首を交差させない
確認:指導者が「掛けを見せて」と声を掛け、あなたは動きを止めます。右足の甲が左膝の曲がりに入っていた回数を数えます。
脚が上がる前に頭を下げる
確認:横から撮影します。毎回、右脚が上がり始めたときに受の姿勢がすでに崩れていたかを記録します。受が上体を起こしたままの試みが、受に立ち上がられた試みであることが多い傾向があります。
絞めるのは手ではなく脚
確認:3回の反復で、手は受の内側の腕だけに置きます。それでも受が絞めが強まると伝えるなら、三角が働いています。頭を引いたときにしか効かないなら、先に三角を直します。
06 / 失敗の原因と修正
三角絞がうまくいかないのはなぜか
最初に崩れた段階を特定します。姿勢、腕、脚の位置、掛け、絞めのどれかです。それぞれ原因が異なります。
「脚を上げた途端に受が立ち上がる」
考えられる原因:受の姿勢が一度も崩れておらず、頭が届かなかった。受を前に引くには組み手の位置が違っていた。あるいは、受が見ている前で脚をゆっくり上げた。見分け方:右脚が上がり始めた瞬間で映像を止め、受の背中を見ます。こちらへ丸まっているか、起きているか。修正:姿勢の崩しだけに一区切りを使います。あなたは仰向け、受は膝立ちで、課題は受の頭を届く所まで引き込み、数秒間そこに保つことだけです。中程度の抵抗でそれができてから脚を加えます。評価:同じ相手、同じ抵抗で、脚が首の後ろに届いた回数。
「足が膝の裏まで届かない」
考えられる原因:右脚が受の背中の下の方へ行きすぎて、三角が緩い。指導者なら角度をつけさせるところで、腰が受に対して正面を向いている。あるいは、この相手の体格に対して、本当に体の柔らかさや脚の長さが足りない。見分け方:小柄な相手に、圧力なしで掛けを試します。そこで簡単に閉じるなら、この相手との体格か位置の問題です。閉じないなら形の問題です。修正:自分の体に合った腰の位置を指導者に見せてもらいます。指導動画の柔らかさについてのチャプターは、その相談のきっかけになります。掛けを作るために、受の頭に手を置いて膝を押し下げることは決してしてはいけません。評価:同じ相手で、圧力なし、次に軽い抵抗で完成した掛けの回数。
「受に腕を抜かれ、脚が首の周りにあるだけになる」
考えられる原因:掛けに取り組んでいる間に、手が内側の腕を離した。腕が前腕のあたりで浅く入っていただけだった。あるいは、受があなたの腰を押し下げて腕を抜いた。見分け方:どの瞬間に腕が抜けたかを受に聞きます。修正:直ちに試みをやめ、脚を開きます。IJFの規則では、腕が内側にないまま首の周りに脚を回すと、「待て」と指導になります。そのうえで、掛けを作る間、袖の高い所を持って腕を保つ練習をします。評価:掛けから解くまで、受が腕は内側にあったと確認した反復の回数。
「首をひねられているように感じると受が言う」
考えられる原因:緩い三角を補うために、両手で受の頭を引き下げている。右脚が首ではなく後頭部に乗っている。あるいは、受があなたの脚の下で前に折りたたまれている。見分け方:受が圧力の場所を伝えます。首の後ろや背骨の上部に不快感があり、首の横にはほとんど感じないなら、それが警告です。修正:完全に解きます。右脚を首に置き直し、手は腕に置いたまま脚だけで絞めます。それで何も起きないなら、問題は力の入れ方ではなく三角の形です。評価:頭を引かずに、首の横に圧力が伝わったゆっくりした反復を3回。
「受に前へ押し込まれ、脚がつぶれる」
考えられる原因:受があなたの腰を肩の上に積み重ねるように押し上げ、体重を掛けている。受が前に出始めたとき、掛けが完成していなかった。あるいは、あなた自身の頭と首が受の体重を支えている。見分け方:指導者があなた自身の首を見ます。顎が胸に押しつけられているなら、危険にさらされているのはあなたの方です。修正:止めます。脚を開いてやり直します。練習では、受が取の首の上に体重を積み重ねないことを取り決めます。受が押し込む前に三角を完成させるための腰の角度を、指導者に尋ねてください。評価:同じ取り決めた抵抗で、つぶれた試みが減っているか。
「掛けはできているのに何も起きない」
考えられる原因:三角は腕を囲んでいるが首が密着しておらず、絞めが空間を閉じているだけになっている。脚が顎や顔を押している。あるいは、受が頭の向きを変えて首の横の圧力を逃がしている。見分け方:脚のどこがきついかを受が伝えます。修正:解いて、姿勢、腕、脚、掛けの順に作り直します。強く絞めたり、頭を引いたりしてはいけません。評価:絞め始める前に、受が首の接触を伝えた回数。
07 / 入り方と分岐
内側の腕で受が何をするかが、次の動作を決める
それぞれの流れについて、開始、最初の動作、受の反応、次の動作、やめる時を示します。
片腕が内側 → 三角
受が両脚の間から片手を差し入れてくる
開始:あなたは仰向けで、受はあなたの両脚の間で膝をついている。最初の動作:組み手と両膝で受の姿勢を崩す。反応:受は片手をあなたの胸につくか襟に手を伸ばし、もう一方の腕は外に残す。次の動作:内側の腕を保ち、外側の腕の側の肩の上へ右脚を振り上げ、第4項のとおりに掛けを完成させます。中止:掛けが完成する前に受が内側の腕を引いたら、首の周りで脚を閉じてはいけません。脚と組み手による下からの防御に戻ります。
絞技 → 関節技
絞めは防がれたが、内側の腕が伸びる
開始:三角を掛け、腕は内側にある。最初の動作:ゆっくり絞める。反応:受は上体を起こして首を守り、内側の腕があなたの体を横切って伸びる。次の動作:指導者に教わっていて、練習の決まりで認められているなら、同じ三角から腕挫三角固に移ることができます。手で肘を伸ばす技です。これは独自の安全上の決まりを持つ別の技です。肘はゆっくり、肘だけを伸ばします。中止:その練習で関節技を扱っていないなら、即興で試さず、解いてやり直します。
三角 → 抑え込み
受が正面を向いたまま重く構え、絞めが閉じない
開始:三角は掛かっているが、受の土台が強い。最初の動作:軽く絞める。反応:受は首の圧力を逃がすため、前や横へ押してくる。次の動作:指導者は、三角を掛けたまま受を返して上になる方法を教えます。IJFの抑込技の定義では、「三角の状況」は認められた抑え込みの位置の一つに挙げられていますが、それは抑え込みに必要な形で受の上体を制している場合に限られます。中止:返す動きで受の首がねじれそうなら、先に脚を開きます。
亀の姿勢 → 三角への入り
受が頭をこちらに向けて四つんばいになっている
開始:受が亀の姿勢で、あなたの横か正面を向いている。最初の動作:指導者が教える入り方で、片脚を肩の上に越えさせる。反応:受は近い腕をたたんで頭を下げる。次の動作:片腕が内側にあれば掛けを完成させ、受の反応に応じて絞技か返しかを選びます。中止:両腕とも外に出てしまったら、規則に沿った三角はありません。やり直します。
脚を閉じたときに受が何をしたかを記録しておきます。上体を起こした、腕を引いた、前に押し込んだ、転がった、のどれかです。この反応が分岐を決めます。
08 / 防御と逃れ方
片腕だけを差し入れる形を決して与えない
防御は三層で考えます。予防(形を与えない)、防御(掛けや絞めを止める)、逃れ(三角から抜け出す)です。
予防:姿勢と、両腕をそろえること
取の両脚の間にいるときは、背筋を伸ばし、頭を上げて取の胸から離しておきます。両手は取の脚に対して同じ側に置きます。両手とも内側で取の体に置くか、両手とも外側で膝を制するかです。片腕だけを差し入れることこそ、この絞技に必要な形です。
防御:掛けができるのを止める
取の脚が肩を越えてきたら、取が右足を左膝の裏に掛けられないように働きかけます。掛けが閉じる前に内側の腕を抜けば、三角はなくなります。絞めが掛かっている間に、閉じた三角から腕を力ずくで引き抜こうとしてはいけません。代わりに参ったをします。
逃れ:指導者が教える姿勢と回転
閉じた三角からの逃れには、姿勢、腰の位置、内側の腕を自由にすることが関わります。立ち上がって取を畳から持ち上げることは、監督下の初心者の練習ではありません。IJFの試合では、仰向けで脚を自分に巻きつけている相手を、立ち上がった選手が畳から完全に持ち上げたとき、審判は「待て」を宣告します(第11.2条(f))。指導者が教える逃れ方を学び、逃れている間に圧力が強まったら参ったをします。
返し技と、さらされる危険
取を畳にたたきつけたり、持ち上げて落としたりして逃れようとしてはいけません。脚をつぶすために取の首に体重を掛けてもいけません。腕が抜ければ、取はおそらくそのまま解きます。腕をねじり取ろうとせず、解かれるのを待ちます。
09 / 関節技・抑え込み・返しへ
絞技、関節技、抑え込みをつなぐ中心としての三角
脚の三角は、柔道の中で三つの異なる結果をつないでいます。どれを狙っているのかが分かっていれば、練習は安全に保たれ、混乱も防げます。
下からの防御の位置から絞技へ
講道館の映像は、取が仰向けで受が両脚の間にいる状態での絞技を示しています。受が上体を起こして届かなくなったら、組み手と姿勢の崩しに戻ります。受が立ち上がったら解きます。IJFの試合では、立ち姿勢からの絞技は止められます。
絞技から関節技へ
内側の腕が伸びると、三角は腕挫三角固につながることがあります。これは独自の解き方の決まりを持つ別の技能として扱い、その技のガイドと指導者から学びます。
三角から抑え込みへ
脚を掛けたまま受を返すと、あなたが上になって終わることがあります。IJFの規則は、抑え込みが成立しうる位置として「三角の状況」を挙げていますが、頭と首だけを制する抑えは止めます。腕が内側にないまま首の周りに脚を回すと、「待て」と指導になります。内側の腕は、絞技にとってと同じく、抑え込みにとっても重要です。
三角が開いたとき
受が腕を抜いたり掛けが外れたりしたら、脚と組み手による下からの防御に戻るか、安全な位置を取り戻します。脚だけで首を追いかけてはいけません。
10 / 位置限定の攻防
静止した三角から、実際の位置限定の攻防へ
難しさは一度に一つずつ加え、各段階の前に、足での参ったや声での「止め」を含めた中止の合図を取り決めます。時間の目安は編集部の提案なので、指導者と一緒に調整してください。
形だけ、絞めない
受は膝をつき、取は仰向けになります。取は腕を内側に置き、右脚を越えさせ、掛けを作ります。受は、どちらの腕が内側にあるか、脚がどこにあるかを言葉にします。足を膝の裏に掛ける形が正しい場所で3回続けてできたら、次の段階へ進みます。
軽い絞めと解き方の練習
取は手を腕に置いたまま、脚でゆっくり絞めます。受は手、足、声を交互に使って早めに合図します。指導者は、取が毎回掛けを完全に開いているかを確認します。
姿勢の崩しだけの攻防、三角なし
受はよい姿勢で上体を起こそうとし、取は頭を届く所まで引き込んで保とうとします。これで一つ目の問題だけを取り出して練習します。
腕の反応を見て判断する練習
指導者の合図で、受は両腕を内側、両腕を外側、片腕だけ内側、のいずれかを示します。取は、片腕が内側でもう一方が外側にあるときだけ三角を攻めます。正しい判断の回数を数えます。絞めは行いません。
制御した位置限定の攻防
受は取り決めた防御を行い、取の首の上に体重を積み重ねないことに同意します。取は三角を閉じ、制御した強さで絞めてかまいません。三角が掛かった、腕を失った、受が上体を起こして逃れた、の三つの結果を記録します。
第5段階が一人の相手でうまくいっても、より重い相手や体の柔らかい相手にも通じるとは限りません。変える条件は一度に一つにします。
監督する人:両方の選手を見ることのできる指導者です。指導者がいない場合は、第1・第3・第4段階にとどめます。
11 / 試合と規則
二つのIJFリプレーの手がかりと、三角について規則が述べていること
2026年10月14日の時点で、IJFの三角絞の技ページには、この技のタグが付いた試合の多い選手が挙がっており、その先頭はダミアン・シュヴァルノヴィエツキ(Damian Szwarnowiecki、ポーランド、9試合)とルビャナ・ピオベサナ(Lubjana Piovesana、オーストリア、8試合)でした。各選手のページの見出しは、その選手の三角絞であることを示しており、タグ付けされた動作をその選手によるものとしています。得点になったか、時間、戦術は確認しておらず、映像も見ていません。
バクー世界選手権2018:シュヴァルノヴィエツキ対ハルムルザエフ
ダミアン・シュヴァルノヴィエツキのIJFの三角絞の一覧には、バクー世界選手権2018での、ハサン・ハルムルザエフ(Khasan Khalmurzaev、ロシア、青)との試合(シュヴァルノヴィエツキはポーランド、白)が掲載されています。
バクー世界選手権2026:キム対ピオベサナ
ルビャナ・ピオベサナのIJFの三角絞の一覧には、バクー世界選手権2026での、キム・イェジ(Yeji Kim、韓国、白)との試合(ピオベサナはオーストリア、青)が掲載されています。
リプレーを見るときの問い
- 入り:攻めた選手は下にいて受が両脚の間にいたか。それとも亀の姿勢の相手に入ったか。
- 腕:三角の内側にあるのはどちらの腕か。その腕は内側に残っているか。
- 掛け:足が膝の裏に掛かっているのが見えるか。
- 分岐:その動作は絞技、関節技、抑込技への返し、中断のどれで終わるか。
- 終わり方:参った、審判の介入、「待て」など、見えたことだけを記録する。
確認した規則の要点
IJFが21.01.2026版として掲載しているIJFスポーツ・組織規程〈SOR〉審判規則のPDFを読みました(2026年10月14日確認)。この版では次のとおりです。絞技において、「脚で首だけを囲んで頭を制する三角の状況」で、脚が組み手を補助し「相手の腕を一本も含まない」ものは「待て」と指導になります(第18.1.2条第26項。2024年3月12日版では第27項)。第17条でも、相手の腕を内側に含まずに首の周りに脚を回して寝技で制することは、同様に「待て」と指導になります。講道館で別の絞技として挙げられている胴絞を施すことは反則負けです(第18.2.2条第3項)。立ち姿勢からの絞技は「待て」で止められ、現行の条文では指導が与えられることが加わっています(第11.2条(g))。首や脊椎を危険にさらすおそれのあるあらゆる動作は反則負けです(第18.2.2条第7項(a)。2024年版では第8項)。そして、手か足で2回以上たたくか、「参った」と言うことで、選手は負けを認めます(第14条)。第20条は、絞技の間に意識を失ったカデの選手はその大会に出場を続けられないと付け加えています。国内や少年・少女の規則は異なる場合があることを忘れないでください。
名前の落とし穴:同じ規則には「片三角の組み手(kata-sankaku grip)」という言葉も出てきます。そこでは、両腕で相手の首と片方の肩を持つ組み方と定義されています。これは立ち技で独自の決まりを持つ腕による組み方であり、三角絞ではありません。
12 / 変化と似た技
「三角」と呼ばれる三つのもの
| 名称 | 内容 |
|---|---|
| 三角絞 | 講道館の絞技。腕を一本内側に含めて首を囲む脚の三角で、脚が首を絞める(IJFの定義)。 |
| 腕挫三角固 | 講道館の関節技(IJFのページ名は「Sankaku-gatame」)。同じ種類の脚の三角を、前、後ろ、横から使い、片手または両手で受の肘を伸ばして制する。 |
| 三角による抑込技への返し | 講道館の独立した技ではない。三角を使って受を転がし、その結果は抑え込みとして判定される。IJFの規則は抑え込みの位置の中に三角の状況を挙げている。 |
| 片羽絞とその他の背後からの絞技 | 受の背後から腕と襟で絞める技。絞技という分類は同じだが、仕組みは異なる。 |
方向による呼び名:指導者は、脚をどの方向から掛けるかによって、前三角、横三角、後ろ三角(裏三角)と呼び分けることがあります。これらは非公式の呼び名です。脚が首と片腕を囲んで三角を作り、脚が絞めているなら、それはやはり三角絞です。手で肘を伸ばしているなら、それは関節技です。
脚で挟むだけの形ではない:首だけを囲んで足首を交差させる形や、交差させた脚で胴を絞める形は、三角絞ではありません。胴絞は講道館の別の絞技で、IJFの規則では反則負けとされており、腕が内側にないまま首の周りに脚を回すことは罰則の対象です。
他の競技:三角は、別の規則を持つ他の組み技系の競技でもよく使われます。ここで適用されるのは、腕を内側に含める柔道の決まり、立ち姿勢からの絞技に対する「待て」、仰向けの相手が畳から完全に持ち上げられたときの「待て」です。他の競技の規則を持ち込まないでください。
13 / 次の練習課題
重点は一つ:片腕は内側、片腕は外側
第10項の判断の練習を中心に組んだ1回の練習で、この記録を使います。
- 場面
- 取は仰向け、受は両脚の間で膝立ち。抵抗は制御したもの。体重を積み重ねることはしない。
- 自分の重点
- 受の片腕が内側にあり、もう一方が外側にあるときだけ三角を攻める。
- 気づいたこと
- 掛けたとき、腕は何回内側に残っていたか。足は膝の裏に掛かったか。受が首の後ろの感覚を伝えたことはあったか。
- 指導者への質問
- 「先生の形では、どちらの腕を内側にするとよいですか。自分の脚の長さだと、腰はどこに置けばよいですか」
- 次の判断
- 姿勢の崩しを続けるか、制御した攻防に進むか、返しへの分岐を学ぶか。
説明用の架空の例(実測したユーザーデータではありません):「10回の開始。三角を掛けられたのは4回で、腕は毎回内側にあった。ただし別の2回は、脚が上がる前に受が上体を起こして離れた。次の練習では、まず姿勢の崩しの攻防をして、それから形の練習をする」。
記録は練習記録テンプレートやJudo AIに残し、脚を閉じたときに受が何をしたかを書き留めておきます。
14 / 出典とレビュー
出典・執筆・確認状況
名称、漢字表記、分類は講道館の技名一覧によります。この一覧は、腕挫三角固を関節技に、胴絞を絞技に挙げています。脚の三角はIJFの三角絞の定義から、関節技との比較はIJFの三角固の定義から取りました(どちらも2026年10月14日確認)。規則の参照先は、21.01.2026版として掲載され、2026年10月14日に確認したIJFスポーツ・組織規程〈SOR〉審判規則で、IJFの文書ページからリンクされています。
執筆:Judo AI · 英語版編集確認:2026年10月14日 · 日本語版編集確認:2026年10月15日。指導上の提案、原因の見立て、練習は、監督下の練習のための編集部の提案であり、検証された練習計画ではありません。実名の指導者によるこのページの確認は行われていません。講道館の映像は数秒おきに止めて確認しました。指導動画は、題名、説明文、公開元のチャプター一覧を通してのみ引用しています。
未確認:講道館の形で受のどちらの腕が内側にあるか(IJFの文言は脚にしか触れておらず、映像の角度でも私たちには判断できませんでした)。推奨される組み手と腰の角度。指導動画の各チャプターの内容。二つのIJFの一覧における得点や時間。